- 英語が全然分からない、理解できない。
- 学生のときからずっと英語に苦手意識がある。
- 日本人の英語力はアジア最低って聞くけど、なんで日本人は英語できないの?
日本人で英語が苦手な人は非常に多いという印象がありませんか?
実際、ETSというアメリカの非営利団体が発表している、2019年のTOEFL iBTスコアデータによりますと、アジア29ヵ国中で日本は27位だったようです。
(参照:TOEFL iBT®Test and Score Data Summary 2019 – ETS)
なぜ日本人は英語が苦手なのでしょうか?
結論として、私は「日本語と英語の距離が遠いから」というたった一つの理由によるものと考えています。
今回は、このように考える理由について、参考になるアメリカの調査データもご紹介しながら詳しく解説します。
この記事を読んでくださった一人でも多くの方が、英語が話せない根本の原因を知ることで、なかなか話せなくても自信を失ってしまうことなく、勉強を継続できれば嬉しく思います。
こちらの記事では、日本人にとって英語が難しい理由に焦点を絞って解説しています。
では実際にどうやって勉強したら話せるようになるか?については、以下の記事で詳しく解説しておりますので、こちらもぜひあわせてご覧ください!
【英語はなぜ難しい?】確実に身につく英語の勉強法を徹底解説!
日本人にとって、なぜ英語は難しいのか?

上でもお伝えしました通り、日本人の英語力はアジア最低レベルと言われることがよくあります。
なぜ英語を習得することが、日本人にとって難しいことなのだと思いますか?
学校の英語教育の質が低いからでしょうか?
私は、その理由は「日本語と英語の距離が遠いから」だと考えています。
このように考えるうえで、参考となるアメリカの調査データをご紹介します。
日本語はワースト4入り!外国語習得の難易度ランキング

アメリカ国務省の”The Foreign Service Institute (FSI)”という機関が、英語のネイティブスピーカーが世界75ヵ国の外国語を習得するまでに、どのくらいの学習時間が必要かを調査しています。
その結果、日本語は“Super-hard languages”という、最も習得に時間がかかる4言語の内の一つに分類されることが分かりました。
(参照:Foreign Language Training│FOREIGN SERVICE INSTITUTE)
調査結果の要点のみまとめたリストが以下の通りです。
Category I: 600-750 hours ※難易度レベル1 |
フランス語・イタリア語・スペイン語など9言語 |
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Category II: 900 hours ※難易度レベル2 |
ドイツ語・インドネシア語・マレーシア語など5言語 |
Category III: 1100 hours ※難易度レベル3 |
ギリシャ語・ロシア語・ベトナム語など47言語 |
Category IV: 2200 hours ※難易度レベル4 |
日本語・中国語・韓国語・アラビア語の4言語 |
これは、厳密には日本人が英語を習得するための時間の調査ではありません。
ですが、日本語と英語の距離が他言語と比較してかなり遠いことは、分かっていただけるかと思います。
要するに、同じ分量・同じ時間だけ英語を勉強しても、他の国の人よりも相対的に英語力が劣る可能性が高いと考えられます。
加えて、日本語は、中国語・韓国語と比較しても、さらに英語との距離が遠いと考えています。
その理由を以下のパートで解説いたします。
日本語が中国語・韓国語よりもさらに不利な理由

先ほどの調査でのワースト4は、日本語と、中国語・韓国語・アラビア語です。
日本人は中国人・韓国人と比較して、さらに不利な状況にあると考えている理由はそれぞれ以下の通りです。
中国語:文章の並びが英語と似ている
中国語は、文章の並びが文法上、「主語→述語→目的語や修飾語」という順になっており、これは英語と同じ順序です。
ですので、日本人と違って、「頭の中で文章を並び替えながら話す」という行程が発生しないと考えられます。
具体的には以下の例文のようになり、中国語は英語と同じく、主語の次に動詞がきます。
- 日本語:主語→目的語→述語
こんにちは。私の名前は〇〇です。
私は東京出身です。
- 英語・中国語:主語→述語→目的語
Hello. My name is 〇〇. I am from Tokyo.
你好。我叫〇〇。我来自东京。
韓国語:母音の数が日本語よりも多い
韓国語に関しては、母音の数が21個あるようです。
一方で、日本語は母音が5個しかなく、英語は母音が26個もあります。
母音の数の比較
- 日本語=5個(あいうえお)
- 韓国語=21個
- 英語=26個
母音の数が大きく異なることは、日本人にとって英語の発音が難しい要因の一つです。
英語には日本語には無い音がたくさんあって、正しく発音することも、相手の言葉を聞き取ることも非常に難しいのです。
その点、発音に関しては、韓国語の方が母音の数が多く、英語の発音をするうえでも有利と考えられます。
要するに、日本人と韓国人で英語の学習レベルが同等の人がいた場合、韓国人の英語の方が「それっぽく聞こえる」可能性があるということです。
実際、私が語学留学していたときに、語学学校の発音クラスの先生に「日本人より韓国人の方が発音は得意だ」と言われたことがあります。
現に、韓国人のクラスメイトはみんな、発音が上手でした。
ハンディキャップを理解して自信をもって勉強しよう!

このように考えると、日本人にとっての英語は、アラビア語スピーカーと並んで、世界で2番目に大きいハンデを背負って勉強していると考えられませんか?
日本人が英語を話せないのは、習得にかかる時間が他言語よりも圧倒的に長いため、言ってしまえば当たり前のことです。
日本人の英語が苦手な理由として、よく学校教育の質が低いことが問題として挙げられますが、個人的には日本の中学・高校の英語教育の質は十分だと考えています。
英単語や英文法は、英語を話せるようになるうえで必須の知識です。
リーディングを勉強することも、英語の文章の並びに慣れたり、単語や熟語の活用の仕方を学んだりするうえで非常に効果的です。
日本人が英語を話せるようになるためにどうすればいいか?
では、日本人が英語を話せるようになるためにどうすればいいかというと、これからスピーキングとリスニングに特化した勉強をすればいいのです。
学校教育で、単語や文法などの基礎的な知識は身についているはずです。
なかなか話せるようにならなくても自信を失わず、スピーキングとリスニングをコツコツと練習してみてください!
少しずつでも、必ず英語が話せるようになりますよ!
その際、先ほどご紹介した通り、日本人はハンディキャップがあると知っているだけでも、なかなか伸びなくても自信を失うことは避けられるかと思っています。
英語は具体的にどのように勉強したらいいか?
英語を話せるようになるためには、具体的にどのように勉強したらいいでしょうか?
それは、3つの最重要科目(英単語・英熟語・英作文)に焦点をおいて学習しながら、早い段階から英会話レッスンで実際に会話の練習を始めるという方法です。
下記の重要項目3点について、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひこちらも参考にしていただければと思います。
- 9つの勉強すべき科目
- 勉強の手順
- 3つの最重要科目(英単語・英熟語・英作文)の具体的な勉強方法

まとめ
今回は、日本人にとって英語が難しい理由は、「日本語と英語の距離が遠いから」であるということと、その根拠となる調査データについてご紹介しました。
英語を話せるようになるまでには時間がかかります。
ですが、日本人にはハンディキャップがあると知っているだけでも、自信を保てたり、くじけずに継続できたりするかと思います。
勉強を継続していれば、日本人でも必ず英語を話せるようになります。
この記事が一人でも多くの方の背中を押すきっかけになっていれば嬉しく思います。